
図書館で働くスタッフが、特定の利用者から繰り返される執拗なクレームや威圧的な言動、いわゆるカスハラを受け、心身の限界から休職に追い込まれる事例が増えています。誰が、どのような目的で嫌がらせをしているのか分からないままでは、不安は募る一方です。本記事では、図書館職員が受けたカスハラ被害の相談事例をもとに、相手を特定したいと考えたときに何を確認すべきか、そして探偵調査によって事実を把握することが、問題解決への糸口になる理由を解説します。同じような悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
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【この記事は下記の方に向けた内容です】
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- 相手の行為が業務妨害やハラスメントに該当するか
- 被害内容や日時などの記録が整理できているか
- 相手が特定の人物である可能性を把握しているか
- 職場や個人で行った対応が適切だったか
- 第三者や専門家に相談しているか
同僚がカスハラで休職に|職場として証拠を揃えたい図書館職員からの調査相談
登録のない男性利用者による執拗な言動で、同僚が休職してしまった
私は市立図書館で働いています。今回相談したのは、同じ職場の職員がカスハラ被害を受けて休職してしまったためです。きっかけは貸出規則の説明でしたが、それ以降、特定の男性利用者がその職員を名指しで呼び出し、強い口調で責め立てたり、威圧的な態度を繰り返すようになりました。周囲に利用者がいる場面でもお構いなしで、注意しても収まらず、職員側の負担が急激に増えていきました。問題の男性は何度も施設を利用しているため、現場では顔を覚えている職員もいます。ただ、貸出カードの登録がなく、身元確認につながる情報がほとんど残っていません。館内の利用自体はできるため、来館を止める決定打もなく、対応が後手に回ってしまいました。その結果、被害を受けていた職員は体調を崩し、医師の判断で休職に至りました。休職した本人のためにも、職場としてできる限りの対応をしたいと考えています。

図書館で起きるカスハラ問題の深刻さ
図書館職員へのカスハラが増えている背景
近年、図書館や公共施設において、職員に対するカスハラの相談が増加しています。利用者サービスを重視するあまり、職員が強い立場に出づらく、理不尽な要求や威圧的な言動を受けやすい環境が背景にあります。特に、貸出ルールや利用制限といった決まりごとを説明した際に、不満を持った利用者が職員個人を標的にし、執拗なクレームを繰り返すケースが目立ちます。常連のように見えても登録情報がなく、身元が分からない利用者の場合、注意や警告にも限界があります。相手は施設側が強く出にくいことを理解したうえで行動していることもあり、言動が次第にエスカレートしていきます。職員が我慢を重ねることで、その場は収まっているように見えても、実際には精神的な負担が蓄積し、突然限界を迎えてしまうことがあります。結果として、休職や退職に追い込まれる事態につながることも少なくありません。
図書館職員へのカスハラに関するニュース記事(2026年1月時点)
問題を放置するリスク
カスハラの問題は、被害を受けた職員だけでなく、職場全体に影響を及ぼします。対応を先送りにすると、状況は静かに悪化し、後から取り返すことが難しくなるおそれがあります。具体的なリスクを整理してみましょう。
一人の職員が休職しても、相手の行動が止まるとは限りません。次の担当者や周囲の職員が標的になる可能性があり、職場全体が萎縮してしまう危険があります。
表面上は業務が回っているように見えても、強い緊張状態が続くことで、職員のメンタル不調が連鎖的に発生することがあります。突然の休職や離職が相次ぐリスクも否定できません。
カスハラを把握していながら十分な対応が取られない場合、職員からの信頼を失い、職場環境の悪化につながります。管理体制そのものが問題視されることもあります。
記録や証拠が揃わない状態が続くと、後から問題を整理しようとしても難しくなります。相手が行為を否定した場合、職員側の主張が通りにくくなるおそれがあります。
早い段階で事実を把握していれば取れた対応も、時間が経つことで選択肢が狭まります。結果として、より大きなトラブルに発展してしまう可能性があります。
カスハラ問題に対して職場でできる初期対応
図書館でカスハラが発生した場合、何もせずに様子を見るだけでは被害が長期化し、職員の負担が増す恐れがあります。すぐに解決できる問題ではありませんが、職場として取れる初期対応を整理しておくことが重要です。
職場でできる対策
- 状況を整理する:いつ、どこで、誰に対して、どのような言動があったのかを職員間で共有し、記録として残します。感情的な評価ではなく、事実を時系列で整理することで、問題の全体像が見えやすくなります。
- 内部ルールを確認する:利用者対応マニュアルやハラスメントに関する規定を確認し、現行ルールでどこまで対応できるのかを把握します。注意や警告の手順を整理することも大切です。
- 職員の負担を分散する:特定の職員に対応を集中させないよう、担当を変える、複数人で対応するなどの工夫を行います。休職者が出た場合でも、現場が無理をしない体制づくりが求められます。
自己解決のリスク
職場内でできる対応を試みることは重要ですが、それだけで乗り切ろうとすると、思わぬリスクを抱えることがあります。表面的な対応にとどまると、問題の本質を見誤る可能性があるため注意が必要です。
- 事実関係が曖昧なままになる:記録が不十分な状態で対応を続けると、後から経緯を確認できなくなります。相手が言動を否定した場合、職員側の主張が裏付けられない状況に陥ることがあります。
- 対応が属人的になる:個々の判断に任せた対応を続けると、職員ごとに対応がばらつき、相手に付け入る隙を与えかねません。結果として、問題が長期化することがあります。
- 相手の行動がエスカレートする:強く注意できない状況が続くと、相手が自分の行動を正当化し、要求や言動が激しくなる可能性があります。職員の精神的負担がさらに増すおそれがあります。
こうしたリスクを理解せずに自己対応を続けると、被害が拡大し、最終的により深刻な問題へ発展しかねません。冷静に状況を見極め、次の対応を検討することが重要です。
相手を特定し事実を把握するには探偵調査が有効
図書館で起きたカスハラ問題を、職場だけで対応しようとすると、感情的な判断や対応の遅れによって、かえって状況が悪化することがあります。冷静に次の対応を検討するためには、相手が誰で、どのような行動を取っているのかを正確に把握することが重要です。探偵調査を行うことで、利用者の行動実態や来館状況を客観的に整理し、問題の全体像を知る手がかりになります。事実が明らかになれば、施設としてどのような対処が適切なのかを判断しやすくなります。
探偵調査の有効性
問題となっている男性が、いつ、どの時間帯に、どの程度の頻度で図書館を利用しているのかを調査します。継続的な来館や特定職員を狙った行動が確認できれば、偶発的なトラブルではないことを裏付ける材料になります。
図書館以外の公共施設や周辺での行動を確認することで、同様のトラブルを起こしていないかを把握できます。過去にも問題行動があった場合、組織として対応を検討する際の重要な判断材料になります。
登録のない利用者であっても、行動範囲や立ち寄り先を調べることで、人物像や生活リズムが見えてきます。これにより、感情的な思い込みではなく事実に基づいた対応が可能になります。
調査結果をもとに、注意や利用制限を行う際の判断材料を整理できます。探偵調査は問題を解決する手段そのものではありませんが、今後どのような対応を取るべきかを考えるための土台になります。
図書館で発生したカスハラ事案に対して行う具体的な調査内容と費用例
職員を守り組織として判断するために実施される調査について
今回のように、登録のない男性利用者によるカスハラが原因で職員が休職に追い込まれたケースでは、感情や印象だけで判断することはできません。図書館という公共性の高い施設では、利用制限や注意、外部機関との連携を検討する際にも、事実に基づいた判断材料が求められます。そのため本事例では、来館状況や行動の継続性を確認する尾行調査を軸に、人物像や生活実態を把握する身辺調査、さらに職員への言動がハラスメントに該当するかを整理するパワハラ・セクハラ実態調査を組み合わせ、施設として適切な対応方針を検討するための情報整理を目的に調査を行います。これらの調査は処分や解決を直接行うものではありませんが、今後の対応を誤らないための重要な判断材料となります。
今回の事例に関連する主な調査内容
問題となっている男性が、どの曜日や時間帯に図書館を利用しているのか、来館前後にどのような行動を取っているのかを確認します。特定の職員の勤務日に合わせて来館していないか、同様の行動を他の公共施設でも取っていないかを把握することで、継続性や意図性の有無を整理します。
尾行調査の結果をもとに、男性の生活リズムや行動範囲、人との関わり方を確認します。登録のない利用者であっても、行動の積み重ねを整理することで人物像が浮かび上がり、施設対応を検討するための客観的な材料になります。
職員に対する発言内容や態度、威圧的な言動の頻度や状況を整理し、業務上の注意を超えたハラスメント行為に該当するかを確認します。被害を受けた職員や周囲の証言、行動状況を整理することで、個人的な受け取り方ではなく客観的な事実として問題を整理することが可能になります。
周辺施設や地域での評判を確認し、過去に同様のトラブルや注意歴がなかったかを調べます。図書館以外での振る舞いを把握することで、今回の問題が特殊なものか、以前から続く行動なのかを見極める手がかりになります。
今回の事例における調査費用例
- 調査期間:3日から5日程度(延べ12時間から20時間)
- 費用目安:30万円から55万円前後(税別・実費別)
- 調査内容:尾行調査+身辺調査+パワハラ・セクハラ実態調査+風評調査+報告書作成
費用には、調査員による行動確認、写真や時系列を整理した記録作成、ハラスメント状況を整理した報告書の作成などが含まれます。調査範囲や来館頻度、施設の状況に応じて内容は調整され、現実的で無理のない調査計画をご提案しています。
探偵法人調査士会公式LINE
嫌がらせ対策サポートでは、LINEからの無料相談も可能です。お仕事の関係や電話の時間がとれない場合など、24時間いつでも相談可能で利便性も高くご利用いただけます。
カスハラの事実を整理し職員と職場を守るために
専門家への相談が次の一手につながります
図書館で起きたカスハラ問題は、被害を受けた職員個人の問題として片付けられるものではありません。対応を誤れば、同様の被害が繰り返され、職場全体の安全や信頼が損なわれるおそれがあります。特に今回のように、相手が登録のない利用者で身元が分からない場合、感情的な対応や推測だけで動くことは大きなリスクを伴います。探偵調査は相手を排除したり問題を強制的に解決するためのものではなく、事実関係を整理し、冷静に判断するための材料を得る手段です。行動の継続性や言動の内容、人物像を把握することで、施設としてどのような対応が適切なのかが見えてきます。事実が整理されていれば、内部での検討や外部機関との連携も進めやすくなります。被害を受けて休職した職員が安心して職場に戻るためにも、そして今後同じ問題を繰り返さないためにも、早い段階で専門家に相談することが重要です。状況を客観的に整理し、次に取るべき行動を考えることが、結果的に職員と職場の両方を守ることにつながります。相談は無料です。まずは現状を整理するところから始めてください。
※本記事で取り上げている事例・相談内容は、探偵業法第十条に基づき、プライバシー保護の観点から一部内容を編集・加工しています。これにより、特定の個人が識別されないよう十分に配慮しております。私たちは専門的な知識と経験をもとに、嫌がらせの被害や状況に応じた適切な対策をご提案しています。
週刊文春に掲載 2025年6月5日号
探偵法人調査士会が運営する「シニアケア探偵」が週刊文春に掲載されました。一人暮らしの高齢者が増加している背景より、高齢者の見守りツールやサービスは注目されています。シニアケア探偵も探偵調査だからこそ行える見守り調査サービスを紹介していただいています。昨今、日本の高齢者問題はますます深刻さを増しています。少子高齢化の進行により、多くのご家庭が介護や見守りの悩み、相続の不安、悪質な詐欺や被害などの金銭トラブルに直面しています。「シニアケア探偵」の高齢者問題サポートは、こうした問題に立ち向かい、高齢者の皆様とご家族をサポートするために設立されました。
この記事の作成者
ハラスメント・嫌がらせ対策担当:北野
この記事は、皆様が抱えるハラスメントや嫌がらせの悩みに寄り添い、解決への一歩を踏み出せるきっかけになればと作成しました。日々の生活の中で困っていることや、不安に感じていることがあれば、当相談室へお気軽にご相談ください。どんな小さなことでも、お力になれれば幸いです。
この記事の監修者
XP法律事務所:今井弁護士
この記事の内容は、法的な観点からも十分に考慮し、適切なアドバイスを提供できるよう監修しております。ハラスメントや嫌がらせは、決して許されるべきものではありません。法的に守られるべき権利を持つ皆様が、安心して生活できるよう、法の専門家としてサポートいたします。
この記事の監修者
心理カウンセラー:大久保
ハラスメントや嫌がらせの被害は、心身に大きな負担をもたらします。この記事を通じて、少しでも皆様の心の負担を軽くし、前向きな気持ちで生活を送っていただけるように、内容を監修しました。あなたの気持ちを理解し、寄り添うことを大切にしています。困ったことがあれば、どうか一人で悩まず、私たちにご相談ください。心のケアも、私たちの大切な役割です。
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